私も生徒も変化中

山田 由美子(Yumiko Yamada)

English Uplift2期修了生。神奈川県清川村在住。

小学校の帰りに寄れる役場会議室で英語クラスを小学生向けに開講中。

幼稚園の英語クラスサポートのボランティアとして、放課後子ども英語教室を月1で担当している。

英語コーチとしても活躍中!(https://www.instagram.com/english_coach_yumiko/


藁をもすがる思いで

2019年の夏、たまたま目にした、「次世代型こども英語養成講座」説明会LINE広告。

子どもたちが英語を話し始める、のような謳い文句だったと思う。

「本当かな?誰にでも再現できるのかな?」と半信半疑ながら、これを最後の講座にしようと思い申し込んだ。

 

藁をもすがる思いだった。

その当時、私のクラスの子どもたちは英語の発話が少なく、かつ小さい。レッスンも活気がないし、もう私には無理、クラスを閉めようと思い始めていたから。

 

子ども英語クラスを地元で立ち上げて5年。どこにも所属せず、いい手法があればそれ、あれ、と取り入れてきた。

そもそもこの英語クラス自体、中学校に入る前の英語体験として位置つけてたので、特に子どもたちに英語を通してどうなって欲しいかなんてなかった。英語がちょっとわかればいいくらい。

私のクラスの子どもたちは大人しいタイプの子が多く、声が小さく、反応も薄い。ずっとずっと悩んできた、どうしたら、せめて、声が聞こえるのだろうか。でもまあ、私も小さい頃はこのタイプだったから、そんなものなんだろうと半ばあきらめていた。しかし、この講座はこんな悩みにも対応できる講座だった。

 

当日説明会の日は、夕方から台風が来るため、どうしようかと思ったが、行くことにした。

行くと決断した去年の私に、「良い選択をしたね」と言って褒めてあげたい。

 

説明会の初めからひろみ先生の話に引き込まれた。参加者はベテランの英語の先生が占めていて、私には場違いに感じた。今まで参加した他のセミナーは、様々な意識レベルの先生が参加していたから。マシュー先生の模擬授業はめちゃくちゃ面白かった。こんな先生に英語を習いたかったと思った。特に難しい英語は使わないのに、思わず英語が口を衝いて出る。そして最後に講座生のお話を直に聞き、信頼できそうな講座と感じられた。

ここなら私は何か変わるかもと思い、家族に相談せずに即決した。

 

説明会後、個人的になんでも相談会もしてくれたのだが、私の最大の悩みの声が出ない子に対する相談をすると、これはどうとぱっと教えてくれた。早速、クラスで取り入れたが、まあ、ちょっとは声が出て効果があった。でも、まだ満足のいくものではない。そこには1つ落とし穴があった。これは私が問題だったのだ。講座に参加してからよーくわかった。

 

私が良い感じ風先生すぎたからだったから。。。

 


良い感じ風先生

良い感じ風先生ってどんな先生か?というと、

 

レッスン中、手取り足取り、至れり尽くせりで面倒見の良い先生。

 

これが問題だったのだ。

 

良い感じ風先生は、

 

子どもを窮地に立たせないよう、恥をかかせないようにする。

子どもがあとちょっとで話すかもしれないのに、「こういいたかったのね」と場面を横取りしてしまう。

子どもが小さい声で発言したら、「繰り返させるのはかわいそうだから」と代わりに先生が大きな声で言ってあげる。

などなど。

 

私はまさしくこのタイプの先生だった。

 

だから、子どもはいつも先生に頼ってしまう。黙っていれば、先生が助けてくれる。

 

でも

こんな状態が続き、子どもたちがこのままで成長するほうがかわいそうではないか。

私たち大人は、かわいそうね、大変ねと子どもにいつも一緒にはいられない。今だけだ。

 

 

だから、どうする。悪い先生になる()

悪いというか変な先生になるが近いかな?

 


"I don't know." と言えること


まだまだ、

次世代型子ども英語からすると私はつっこみどころ満載なのだが、

それでも、私のクラスの子供たちは徐々に私を見る目が変わった。

目の奥で笑っている。何を今日はしてくれるんだ?と。

静かな子も次第に積極性が出てきた。

また相手の声が聞こえなければ「もう一度」と子ども同士で言いあっている。

今までは私の顔を見て「何とかしてよ、あの子聞こえないよ」と目で困ったように訴えてきたから。


 

講座ではコミュニケーションとしての英語を大事にしている。だから、先生も子どもとのコミュニケーションを楽しむことがとっても大事。今までのクラス楽しくなかったよな・・・と振り返る。今まで教えた子に申し訳ないと思う。

 

そして良き先生の話と同じく「完璧先生」でなくてもいいってこと。わからないことがあれば、先生も「I don’t know」と平気で言っていい。後で答えを見つけて伝えればいいんだから。先生が平然と「I don’t know」と言えれば、子どもたちも平気で言えるようになる。

間違いも平気で間違えれば、子どもも間違えることに抵抗が減る。

先生っぽく振舞わなくていい、ちょっとだけ英語がわかる先輩として英語のクラスを一緒に楽しめばればいいと思い始めた。

 

講座を受けて

この1年で、

 

子どもたちは 

  • 声が大きくなった。
  • 子ども同士で聞こえないと「もう一度」と言い合っている。
  • 私の質問、態度に反応するようになってきた。

 

私は、

  • 真剣に英語クラスのことを考え行動するようになった。(これは意外な展開だった)
  • クラス運営を明確に保護者へ伝え、ビジョンを話すことが出来るようになった。
  • 「私は英語の先生です」と堂々と他人様に言えるようになった()

 

1年たったなんて信じられない。

 

最後に、ひろみ先生、マシュー先生だけではなく、この講座に集まった意識の高い先生方の影響も大きい。励ましも有難い。

 

最初は意識の違いに委縮してしまった私ですが、今いる場所より一歩前に進んでみたいと思うのなら、レベルの高い人たちがいる場所にちょこんといるだけでも、何かが変わる。2期(5か月間)が終わった時、何人かの先生に、変わったねと言われた。4期も受けるが、講座を通して、私の英語クラスだけではなく、私も変わる(はず?)。変わり続けて私はいったいどうなるんだろうと変化が今から楽しみだ。